人生

幸せというもの――いまを生きる、これからを生きる〈22〉

 幸せというものは、それは人によって違うと思いますけれど、生きがいを感じる人が幸せではないですか。 『松下幸之助発言集15』(1976)

人生

大きな災害や失敗を通して――いまを生きる、これからを生きる〈21〉

 何か一つ大きな災害でもあったときに、その瞬間は“ああ困ったなあ”となりますわ。けれども、あくる日になると変わってくるわけです。“慌てるな、

人生

恩を知る――いまを生きる、これからを生きる〈20〉

 心の豊かさというものにはいろいろあるだろうけれど、恩を知るということは、その最たる一つじゃないかと思う。恩を知ると心が豊かになって、人間といわず天地万物いっさいのものの恵みが

人生

いかに金があっても――いまを生きる、これからを生きる〈19〉

 いかに金(かね)がありましても、その金を金としてほんとうに世の中のため、自分のため、また周囲のために生かす心の高まりとでも申しますか、人間としての高まりというものがなくしては

人生

剣術と度胸――いまを生きる、これからを生きる〈18〉

 剣術を習ったら、必ず勝つと思うたら間違いや。度胸のないやつは、ほんとうの剣を持ってやったらもうぼろぼろにされてしまう。度胸の据わった人間と勝負すれば負けてしまうわけや。そやか

人生

よいことは負けないでやろう――いまを生きる、これからを生きる〈17〉

 “よいことは負けないでやろう”という精神は、何としても残していかねばならないと思います。  私の若いころには、掃除一つをとっても自分の家の前だけでな

人生

天命と孔子の強さ――いまを生きる、これからを生きる〈16〉

 天命とか運命といったものがあるかないかというのは、まことにむずかしい問題である。科学的に証明できるものではないから、そんなものはないという見方もできるし、そう考える人もいるだ

人生

よき生産とよき消費の営み――いまを生きる、これからを生きる〈15〉

 われわれ人間の生産なり消費というものは、単なる生産と消費のくり返しではない。生活の各面において、きのうよりきょう、きょうよりあすへと、絶えずよりよき生産と消費を望み、逐次これ

人生

譲り合いと辛抱と――いまを生きる、これからを生きる〈14〉

 むかしからの言いつたえでは、日本には、やおよろずの神と言って、神さまが八百万もおられたということだが、八百万もおられたら、神さま同士でも、ものごとをまとめる時には、やはり譲り

人生

親孝行したいときには親はなし――いまを生きる、これからを生きる〈13〉

 ぼくが今日あるのは、決して自分の力や才覚のためではない、父の願いや思いというものが、ぼくの身体に伝わってきていたためではないか、という気がするのです。「親孝行したいときには親

人生

福は近くにある――いまを生きる、これからを生きる〈12〉

よさは近くにあるんですな。福は近くにあるんです。それを遠くにあるように見ている。他人の花は赤い、というような感じがするんですな。 『松下幸之助発言集15』(1976)

人生

本当の意味の素直さ――いまを生きる、これからを生きる〈11〉

 人から言われたことをただ忠実に、従順に守るということだけでは、本当の意味の素直さにはならないと思うのであります。これはいわば消極的な素直さであると思うのであります。本当の意味